北見労山ってどんなところ?

 ハイキングから縦走、沢登り、冬山登山、岩登りや山スキーなど幅広く活動しています。
 会員は20~60歳代まで幅広い年齢構成になっています。
 月に1回例会を開いて山行計画等を共有したり、地図読みやGPSの活用方法などの勉強会を行って
います。年に1回4月に総会を開き決算予算の確認、年間計画を立てています。
 ※例会も総会も2020年度からはZoomによるリモート開催になっています。

【メリット】
 ○登山技術・知識を教わることができる。
  例会や実地で先輩から登山に必要なロープワークや安全確保技術・知識を教わる機会を得られます。
 山岳ガイドなどが開催する山行や講習会はお金がかかります。山岳会に入れば、年会費6,000円で年に
 複数回の山行や勉強会で技術・知識を学び経験することができます。山岳ガイド等が開催するツアー山
 行や講習会の参加費用をすべて調べたわけではありませんが、おそらく一回で山岳会の年会費を超える
 でしょう。
 
 ○同じ趣向を持った仲間と出会える。
  私自身の経験では、最初に入った山岳会はハイキングプラスαくらいのレベルから先に進まない会だ
 ったので、数年で辞めたのですが、そのあとどうしてもロッククライミングやアイスクライミングをや
 ってみたくなり別の山岳会に入りました。そこでアイスクライミングをやっている先輩に連れて行って
 もらいとても楽しく過ごしました。そのあと別の先輩に沢登りに誘われて、あちこち登っている内にこ
 っちの方が面白いと思うようになりました。

 ○貸出用装備を使える。
  ハイキングのためのウェアや登山靴は何とか揃えても、その先の冬山装備やクライミング装備となる
 とちょっとハードルが高いです。頑張って冬山登山装備を揃えたけど、実際にやってみたら思ったより
 楽しさを実感できなかったってこともあり得ます。また、仕事が忙しくなったり生活環境が変わったり
 で山にあまり行けなくなることもあるでしょう。ウェアだったら山以外でもキャンプとかで着る機会は
 ありますが、アイゼン・ピッケルなんて冬山登山や凶器以外で使うことはまずありません。
  しかし山岳会では貸出用装備を借りて山に行くことができます。会の装備は皆の会費で買ったものや
 先輩のお古だったり色々あります。最初は会の装備でやってみて面白い、もっとやってみたいと思った
 ら少しずつ自分の装備を揃えていくというやり方もできます。

  このように山岳会はとてもコスパが良いのです。何故か。それは会員みんなの共助によって運営され
 ているコミュニティだからです。今の初心者も何年か後にはリーダーとして、新人に登山の技術・知識
 を伝え、自然の中で遊ぶ喜びを分かち合うのです。そうして連綿と続いてきたのが山岳会の文化です。

【デメリット】
 これはメリットで上げた共助によるコミュニティの裏返しでもあるのですが、初心者からある程度の経
験年数を積むと、会の役割を担うことになります。役割とは会計、労山山岳事故対策基金管理、入会希望
者の対応、例会・総会準備、ホームページ管理、山行管理、山行リーダーなどでしょうか。
 このうち例会・総会はリモートで開催し、資料は全て電子化。会報も発行していません。連絡は全てネ
ットを利用しています。また会費等の納入は全て口座振込で行い、出来るだけ担当者の負担を軽減してい
ます。
 しかし実際に入会した後で、仕事や生活環境の変化で山岳会の活動に思うように参加できなくなったり
負担に感じたりすることもあるでしょう。ご安心ください。北見労山は反社組織ではないので、辞めたく
なったら、いつでも簡単に足を洗えます。年度途中で退会(※)する人もいますが、大抵は年会費納入時
期の4月くらいに退会の意思を告げて、会員証を返却することで退会となります。その時に引き留めたり
はしません。去る者は追わず、来る者は拒まずの姿勢を貫いています。
 私自身が山岳会を転々として今の会は自分で作りました。手前味噌ですが、色んな会を渡り歩いたり、
独立して新しい会を設立することは地域の山岳文化の活性化に繋がる健全な新陳代謝だと思います。
 ※年度途中の退会では、年会費の月割返金はしません😜が、年度途中の入会は月割(月500円)で計算
します。   

【リスク管理】
 私は山岳会にとって大事なことは登山の楽しさを追求する事とリスク管理とのバランスだと考えていま
す。極端な例ですが、会員が週末どの山に行っているのか誰も把握していないなら山岳会の意味がないし、
逆にゼロリスクを求めるなら、山に行かない方が良いということになってしまうでしょう。どこがベスト
なバランスなのかはその時のメンバーや状況によって変わるので、これが正解というのはないです。それ
を常に考えて実践していくのが山岳会だと思っています。
 長くなりましたので、リスク管理の具体的な取り組みについては、またの機会にお話しします。
 ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。